【PB更新】第2回国宝松江城マラソン2019<レース編 後編>

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国宝松江城マラソン2019完走メダル

発想の転換で、前日の悪習をなんとか力に変えてひた走る酔いどれアラフィフランナー。30kmの壁と対峙し、ここからどうやってPBに結びつけていくのか?

しじみパワーをいただき、残り10kmちょっと。さぁー、後編のスタートです。

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「30kmの壁」のような「壁」

みなさんは「30kmの壁」という言葉を聞いたことがありますか?

マラソン・ランニングをやられている方なら耳にしたことがあるって人が多いでしょうが、一般の方には無縁な話なので、なんのこっちゃでしょう。

30kmの壁というのは、と〜っても簡単に言うと、人間に蓄えられるエネルギー源が、ちょうど30km辺りで尽きるため、今までのペースを維持できなくなる現象のことです。(汗による体内の水分の損失なども関連していると言われてもいる)

というように、「エネルギー源が尽きる」ことで、30km辺りから途端にペースが落ち、足が動かなくなるのですが、自分の場合、エネルギーが切れるというよりは、ただ単にフルマラソンを走り切るだけの総合的な走力がないので、上記で言われているような「30kmの壁」とはまた違う「壁」が、いつも25km辺りからやってきます。

ということで、「残り10kmちょっと」から「本当の己との戦い」がスタートするような書き方を<前編>でしていましたが、実はもうちょっと前から己と戦っておりました。

今回もご多分に漏れず、やはり25km辺りから足が究極に重くなって来て前に出にくくなっており、腰も落ちはじめているのを自覚していました。それでもなんとかフォームを立て直そうと・・・

そこに来ての「しじみ汁」。これは本当に「力(チカラ)」を貰えました。

まさかのアップダウン

「しじみ汁」をいただいた給食エリアを過ぎて2kmほど進むと「中海」ともお別れです。

国宝松江城マラソン2019-コース

こここら、また松江総合体育館に向かって山沿いを進んでいきます。これがなかなかハードでした。前半も中海に出るまでにアップダウンがあったのですが、30km過ぎてからは体への負担が違い過ぎます。なんせすでに身体はボロボロなんですから。

コース高低図を見ていただいたらお分りいただけると思いますが、結構大変そうでしょう。足も上がらなくなっているところの上り坂って、正直何度となく心が「ポキン!」と行きそうな感じでした。

ですが今回はなんとしてでも歩かずに完走したいと、必死こいて耐えながら走りました。他のランナーも同じように必死の形相で坂を登っている感じで、やっぱりみんなキツいんだなって。

今まで3回フルマラソンに挑戦してきていますが、大体32kmくらいから38kmくらいまでが一番ツラく、この間で歩いてしまっていたんです。この間って1kmが本当に長く感じられ、ゴールできるんだろうかと不安になってしまいます。歩きはじめる人もどんどん増えていきます。その一人に自分もなってしまうんではないかと・・・

「たられば」はイヤッ!

そんなときどんなことを考え葛藤していたか・・・

まずは後ろ向きにならないこと。なんでもそうですが負の力は本当に強いです。ちょっとでも隙を見せようものならすぐに取り込まれてしまいます。だからどんなに心が折れそうになっても後ろ向きな考えはしないように心掛け、「絶対歩かない」と自分に言い聞かせながら足を進めていました。

あとは、『もっともやってはいけない前日の飲酒と睡眠不足。この状態で絶対に歩かずにPBでゴールしたらカッコイイんじゃねぇー。だったらいっちょやってみっか!』大作戦を成功させるため、やり遂げた自分をイメージしていました。

それでもやっぱツラいもんはツラいです。

最終的に何を自分に言い聞かせて足を進めたかというと、あとあと後悔したくないってこと。そして、「たられば」な言い訳をしたくないってこと。

前の日飲酒しなかったら・・・
前の日しっかり睡眠をとってれば・・・
35kmからもっと粘ってれば・・・

みたいな。。。

あぁ〜、なんてカッコ悪いんだろう。本当に頑張ってダメだったら、それは後悔ではなく、しっかり前向きに反省して次に活かせばいいけど、「たられば」で言い訳するなんて。

見栄っ張りでカッコつけしいな自分には耐えられない。ということで、今回は一番キツいところもなんとか粘って走り続けました。そして、38kmを過ぎ、残り4km。ここまでくるとなんとかゴールがイメージできてきます。イメージできはじめると少し力が出てくるんですよね。そしてちょっとだけ心にも余裕ができ、冷静にフィニッシュタイムの計算なんかを始めます。

「このままキロ6分くらいでペースが落ちなければ、確実にPB更新できる」と。

ゴール直前にちょっとしたアクシデント

とうとう40kmまで来ました。通過タイムは手元の時計でちょうど4時間くらい。完全にPB更新できる。

この辺りから、沿道の人も増えはじめ、「後少し、頑張れ!」という声も聞こえてきます。ほんとありがたいです。もうそれほど力が残ってないみたいですが、それでもなけなしの力が湧いてきます。そして自然と笑顔になってきます。ゴールが近くなってきたのもありますが、沿道の人たちの応援が自然と顔をほころばすんですよね。

そしてラスト1km。長かった戦いもあと少しです。最後の力を振り絞り、気持ちだけラストスパート。(笑)

ラスト500m。ここでなんとアクシデント。視界の下の方で何やらチラチラと。気になって目をやるとなんと右足の靴紐が解けてるじゃないです。このまま気をつけながら走り続けてもよかったんですが、なんせ40km以上も走ってきていてちょっとしたことでも転びそうだったので、仕方なく靴紐を締め直そうと道路の端に寄って止まりました。

が、靴紐に手が届かない。

足のダメージがピークで上手く曲げられないんです。無理に曲げようとすると、足がつりそうで。でもこのままではまずいので、なんとか足がつらないギリギリのことろで靴紐を締め直し再スタート。

が、走りはじめてまたすぐに靴紐が・・・

実は今回シューズを新調してて、それが仇となってしまったのか、紐が新し過ぎでツルツルで、しっかりと締めないとツルッと滑って解けちゃうんですよね。てことで、再度靴紐の締め直し。

今度は、すぐに解けないようにしっかり二重結びをし再々スタート。今度は大丈夫みたい。さぁ、本当にあと少し。

PB更新フィニッシュ

ゴール寸前

そして待ちに待ったゴールの瞬間。

PB更新は確実だったので、タイムよりも「やっと終われる」っていう安堵の中、4:12:35(ネットタイム)でゴールゲートを潜りました。

人生4回目のフルマラソン、完走!

【第2回国宝松江城マラソン2019】
ナンバー  5733
氏名  弘中  義雄
記録  4:14:42
ネットタイム  4:12:35
順位  1,586位 / 4,396人中(マラソン男子)
年代別順位  413人 / 1,083人中(男子 50〜59歳の部)
※順位は速報です

完走証とともに

PBを更新できたこと、もちろん嬉しいですが、今回は、歩かずに走り切れたことが本当に嬉しい。

そして、『もっともやってはいけない前日の飲酒と睡眠不足。この状態で絶対に歩かずにPBでゴールしたらカッコイイんじゃねぇー。だったらいっちょやってみっか!』大作戦が成功したことも・・・

ただ、足へのダメージはひどく、膝を痛めたレースを除いて、疲労って部分では今までで一番でした。ゴール後、しばらく座って立てないくらいでしたから。

あっ、余談ですが、ゴール後座って休んでいたら、地元のケーブルテレビのインタビューを受けるおまけ付きです。

早速祝杯

ご褒美

しばらく座って休んだあと、とっとと着替えを済ませ、松江駅近くの居酒屋へGO!

フルマラソンなんかを走ると内臓も相当疲れると言われますが、そんなことは御構いなしに早速お疲れさんビールです。「プハぁ〜」格別です。ビールを飲んだ後は、リカバリーのためタンパク質をしっかりと摂取。ていうかビールのアテに焼き魚をいただきました。

電車の時間もあったので、ここでは生ビールを2杯だけいただき、続きは電車の中で。

こうして県外レース終了。ほんと良いレースでした。

参加賞と完走賞

最後に参加賞と完走賞を紹介しておきます。

フィニッシャータオル

参加賞の「長袖ランニングシャツ」と、完走賞の「メダル」と「フィニッシュタオル」です。

ラップタイム

GARMIN ForeAthlete®230J で計測のラップタイム。

ラップ

リザルト

国宝松江城マラソン2019リザルト-男子総合

国宝松江城マラソン2019リザルト-女子総合

国宝松江城マラソン2019リザルト-男子部門別

国宝松江城マラソン2019リザルト-女子部門別

国宝松江城マラソン2019-大会データ

まとめ

前日の悪習爆発の中でしたが、終わってみれば結果も出、本当に良いレースでした。コースもアップダウンが思ったよりありましたが、比較的走りやすいコースだったように思います。開催時期も良いので、来年も現段階では出場を考えています。もしこのポストを読んで自分も出てみたいと思われた方、ぜひご一緒しましょう。

最後に、「たられば」で締めます。(笑)

もし、前日にお酒を飲んでいなかったらどうなっていたでしょう?
もし、前日にしっかりと睡眠をとっていたらどうなっていたでしょう?

<前日編>を読んでくださった何人かから、「〜たら、軽くサブ4だったんじゃない」と言われました。

答えは・・・ NO!

今回は前日のあの悪習を上手く力にできた稀なケースです。二度とこんな良い結果に結びつくことはないでしょう。

ということで、次回のレース(2020年2月23日開催「世界遺産姫路城マラソン2020」予定)では、今回の反省すべきところはちゃんと修正し、良かったところは上手に活かせるようにしたいと思います。

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