岡山30K -2022- 其の二

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岡山30K 2022 ゼッケン

前回の「其の一」にて、無事に2022年の「岡山30K」がスタートしました。

前振りが長かったですが、ここからがランニング本編となります。

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スタート〜今日の調子確認

10:03、無事スタートを切り、約1年ぶりとなる他ランナー達とのラン。楽しくない訳がありません。がしかし、よく考えてみると、「30km」も走るのっていつぶりだ?

ん〜・・・ 前回の「岡山30K」以来やないですかっ。

そう単純に1年前です。その後、石見空港マラソン全国大会のハーフを走ったくらいで、練習でよく走った時が20kmくらなので、30kmは本当に1年ぶりです。

今現在の走力として、ある程度練習不足でも経験が補ってくれるので、ハーフくらいまでならあまり不安はないのですが、これが30kmともなると、さすがに怖い。

でも、今回は11月に「おかやまマラソン<フルマラソン>」を控えているので、そんなことは言ってられず、しっかりと今の実力を確かめるため、気合を入れてスタートを切りました。

先に語りましたが、作戦通り、フルマラソン4時間のペースメーカーが引っ張るグループ内の中間辺りで、淡々をペースを刻んでいきます。

その中で、まず気になるのがスタートから1〜2kmまでの入りです。

今までの経験から、自分の場合、入りの1〜2kmでその日の調子がある程度分かるので、その辺りを気にしながら走ってます。で今回は、調子が良さそうです。調子が良くない時は、「どこかに疲労感や違和感が出る」んですが、1番疲労が残ってそうなふくらはぎも、前日の妻の入念なマッサージ(実は妻はマッサージのプロです。役得!)のお陰で完全に抜けており、足が軽い状態です。

ここで、「今日は問題なく完走はできる」と確信しました。ただ、練習不足のため実際後半どうなるか分からないので、タイムはあまり期待してません。

ちなみに手元のGARMINを見ると、キロ「5:30〜5:40」で推移してました。

7.5km〜 給水開始

ここでふと、「このペース丁度良い」と。

よく考えると、このペースだと少し楽なくらいじゃないとマズいんじゃないのか?

フルマラソンでサプ4を狙っている訳ですから・・・

やはり走力が落ちてるみたい。と認めざるを得ない事実を突きつけられた感じです。

まぁ仕方ないですね。6月に体調を崩してからなかなか思うように練習ができず今日に至っている訳ですから。それでもこのペースがキツい訳ではないので、このまま最後まで押していけるのであれば、良い練習になるなと気持ちを切り替え、4時間ペースメーカーが引っ張るグループ内で淡々を走ります。

ここで、長距離走で大切な給水について触れておきましょう。

自分の場合、走る日の天候に左右されはするのですが、大体いつも10km辺りから給水を開始し、その後は用意されている給水所で必ず摂る(量は調整)ようにしてます。

今回の場合、片道2.5kmの往復コースで、2.5km毎に給水所が用意されており、スポーツドリンク、水、と交互に準備されています。と言うことで、この大会での給水は2.5kmから摂れるんです。が、先に言ったように、通常だと10kmくらいから摂りはじめるんで、最初の方はスルー。ただこの日はぼちぼち天気が良く、気温が段々と上昇してきているのを肌で感じ取っていたので、ちょっと早いですが、7.5kmから給水をはじめました。

ただ、この給水開始で新たな問題が。

この大会はそれほど出場者が多い訳ではないので、各ペースメーカーに付いているランナーもそれほど多くはありません。それでも給水所では隊列が長くなり、軽い渋滞が起き、グループ先頭のペースメーカーとの距離が開いてしまうんです。そのため、元の位置に戻るのに結構足を使ってしまうんですよね。この足を駆使するタイミングが2.5km毎に来る訳です。このことがが後半どう影響してくるのか・・・

15km〜 気温25℃オーバー

給水の毎に訪れるペースアップが気掛かりですが、それ以外にも気になることが出てきました。

5kmの周回コース3周が終わるころ、場内アナウンスで、「気温が25℃を超えてきました。小まめな給水を心掛け、脱水症・熱中症にならないよう気を付けてください」。

んっ?!?

「いやいやいや、やめてよぉ〜。暑さに弱いんだって。、気温上昇に比例してパフォーマンスが落ちるんだって」。

そう、このブログで再三再四言っている「暑さに弱いランナー」なんです。

なもんで、20℃を超えてくるとヤバくなってくるのに、それが25℃を超えてるなんて。確かに暑くなってきたなぁと思っていたけど、改めてアナウンスされると嫌でも意識してしまうじゃないの。

水分は充分摂取しているので問題ないのだが、やはり気温上昇が気になる。

だって、暑さに滅法弱いにプラス、15km過ぎたあたりから、ふくらはぎを中心に少し張りを感じはじめてるんですもの。

20km〜 ここからが勝負

足の張りを感じながらだが、なんとか20kmまでフルマラソン4時間のペースメーカーが引っ張るグループ内で走れている。ただ段々とキツくなってきてる感じは否めない。給水毎に若干の遅れを取り、取り戻すのに前半のような勢いもなく、必死さが必要になってきている。気持ちでは負けたくないが、この後の展開を考えると楽観できる状態ではないよう。

身体は益々悲鳴を上げてくる。気温も25℃を超え、レースが終わるまで下がることはなさそう。明らかな練習不足で挑んでいる今大会、なんとか最後まで粘りたい。

残り10km、周回コース2周で終わる。今一度気合を入れ直し「ここからが勝負」と自らに言い聞かせました。

そうそう、この30Kシリーズは、20km地点で、「アミノバイタル®パーフェクトエネルギー®」が配布されます。ラスト10km、エネルギーチャージして頑張れという意味なのだろう。ただこのタイミングでの配布はありがたい。すぐさまチャージして、気持ち的にも元気をもらった。

25km〜 強い気持ち

22.5kmの給水地点、やはり隊列が長くなり遅れを取ってしまう。その上、少しバテてきており、細かな動きがぎこちなくなってきているため、水を飲むのも少しスピードを落とさないと上手いこと飲めなくなってる。ということで4時間のペースメーカーとの差が今までより大きくなってきている。そうなると遅れを取り戻しグループ内に収まるのも一苦労。

20km過ぎてからのペースアップは、短い距離であれ、とにかくキツい。オマケに思ってたより気温が高くなってきているので、余計にキツい。だからと言って給水をスルーなんてできない。とにかく行けるところまで粘らねば・・・

そして、結果を左右する、というより今後の自分のランをも左右しかねない大きな局面を迎える。「そんな多げなさな〜」と思われるかもしれないが、今思えば、この後お話しする経験が、今後のランに対して、物凄い自信を与えた経験となったからだ。

それは、25kmの給水地点辺りからの展開で、距離が進めば進むほどキツくなってきており、給水後のペースアップもなかなか思うようにいかない。そうなると、必然というべきか、キツくなってきたときにやってくる「弱気の虫」が顔を覗かせはじめる。

心の中で・・・

「もうダメかもしれない」
「流石に今の走力ではここまでか」
「足が思ったように前に出ないなぁ〜・・・」

などなど、ネガティブな言葉がグルグル回っている。

そして、27.5kmの給水で完全に4時間のペースメーカーから遅れを取ってしまう。

30kmでこの体たらく。フルマラソンでサブ4なんて夢のまた夢じゃないか・・・ 1ヶ月後に3年ぶりとなるフルマラソン(11/13開催おかやまマラソン2022)に出場するというのに。そこでサブ4を狙いたいのに。ここで躓くのか・・・

あぁ〜、でもやっぱりなんとかしたい。サブ4ランナーになりたい。てかその前に、とにかく後悔したくない。絶対後悔したくない。

じゃぁ〜、どうするよ?!?

「惨めに諦めるのかい? 意地を見せて粘るのかい? どっちなんだい?」

笑っちゃいそうだが、なかやまきんに君が乗り移ったように、筋肉に、身体に、心に聞いていた。

その答えは・・・

『諦める訳ないでしょう!』
『意地で粘るしかないでしょう!』
『行くっきゃないでしょう!』

今までの自分なら諦めてそうなとこだけど、やっぱサブ4ランナーになりたいし、もっと強い自分に、もっと成長できる自分に変わりたいし・・・ どこまで持つか分からないけど、この重い足を気合いで動かしてやる。とにかく後悔したくない。

と自らを鼓舞し、4時間のペースメーカーを追いかけることに。

ほんの少し前傾姿勢を取り、重くなった足にできる限り負担が掛からないようにしながらペースアップ。気持ちは前しか見てません。こうなると強いです。それほど時間を要せず、28km地点辺りで完全に捉えグループの前方に位置できました。

あと2kmです。

ラストスパート

27.5kmの給水で完全に遅れを取ってしまったが、前述したように気持ちを奮い立たせ、意地でフルマラソン4時間のペースメーカーが引っ張るグループに追いつくことができたことが、なんか嬉しくて・・・ っていうか自信となり、このままこのグループで最後まで行けると確信。

あとは淡々と残り2kmを刻んでいくだけです。

そして、29kmに差しかかる頃、ペースメーカーの方が「ラスト1kmです。行ける人はどんどん前に行ってくださいね」と。この言葉を聞いて、1人のランナーがペースを上げ、グループから飛び出し前に行ってしまいました。

それを見て自分はどうするか? さっき「淡々と残り・・・」と言ったばかりなのに気持ちが揺らいで、というか欲が出てきて、自分も行けるところまで前に行きたいと。

そんなことを思い、で実際どうする? と自分に聞く前に既に足は動きはじめ、ペースメーカーを追い抜いていました。正直、意外な自らの行動に「オイオイ!」と突っ込みたくなる感じです。ですが、出たものはもうしょうがない。行くっきゃないです。

そんな自分の背中に「さすが余力がある人は違うねぇ〜」と。

ペースメーカーの方がそんなことを言葉を。「違う違う! 余力があるんじゃなくて、なんか勢いで出てしまったんです!」と心の中で呟きながら、変なカタチですが、残り1kmでラストスパートをかけることになってしまいました。

ただ、こっからの1kmが長かった。そりゃそうですよね。さっきまで遅れを取ってベソかいてたくらいなんですもん。それでも「気力」ってすごいですね。ダメだと思ってた身体を、悲鳴を上げながらにせよ今まで以上に動かしはじめるんですから。

よく、「もうダメ!」って思っても、それって7割程度の力しか使ってなくて、まだ3割くらいの力は残ってるって。

気持ちで負けたらダメって言う意味を、レースの度に思い知らされます。

そんなこんなの長旅でしたが、ついに・・・

ゴール

最後の力を振り絞り、ラスト約100mはもう一段ギアを上げ、そしてそのままゴーーーーーール!

無事にゴールできて一安心です。

ですが、ラスト2.5kmは結構無理して走ったので、脚がヤバい感じ。膝に手をつきながら呼吸を整えなければ。

あっそうそう、いつもなんですが、このあとのシューズに装着した計測チップを外すのが一苦労なんですよね。脚は上手いこと曲がんないし、てかその前に身体を支えるのもおぼつかない感じで、しゃがむのも大変なんです。なんとか片膝をついてしゃがみ込み、計測チップを外し、返却後、「アミノバイタル®GOLD」と「アミノバイタル®GOLD2000ドリンク」を走ったあとのリカバーとしていただきました。

とりあえず少し休みたいので、腰を下ろし、いただいたドリンクを飲みながら、タイムを確認。

2時間45分25秒

↓ラップタイムを載せておきます

ラップタイム

「今の走力なら、上出来だな」
「それよりも、なかなか収穫の多いレース展開だったな」

と簡単に振り返り、着替えを済ませて、バイクで帰路につきました。

まとめ

走り出す前は、6月の大風邪からなかなか調子が戻らず、練習もままならないまま今回の30Kに挑み、不安が多かったですが、内容の濃いレースを経験することができました。いくつか挙げると・・・

・ペースの上げ下げが後半に予想以上に響く
・練習不足を経験がある程度補ってくれる
・とにかく気持ちを切らさないことで展開が変わる
・「ダメかも」からの粘りが大切
・「後悔したくない」という覚悟が大切

などなどです。

今回のレース、タイム的には中途半端な感じでしたが、11月13日に3年ぶりに開催される「おかやまマラソン2022」に向け、弾みのつく内容でした。必ず今回の経験を糧にし、活かしきって良い結果に結びつけたいと思います。

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